2011年11月17日

ブラッスリー グー 牛込神楽坂

年初に考えたことのひとつとして、今年はビストロに注目しようというのがあった。かしこまったフレンチではなく、気軽にフォークとナイフで食事する感覚。スコットランドに行ったとき、現地の人たちから受けたこの感覚は新鮮な驚きだった。あの小気味のいい食事は、日本では味わえないものだろうか。全く同じでなくとも、ひょっとするとビストロやブラッスリーに行けば似たような感覚を得られるかもしれない。立ち飲みが流行ったり、銘柄居酒屋が流行ったり。居酒屋も様々な業態が流行した。そろそろビストロブームも本格的に来てくれないか、そんな期待も込めた年初の抱負だったのだが、それほどお店を回れないままもう11月になってしまった。

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ブラッスリーとは、元々ビール醸造所の意味で、そこからビールなどを飲ませる居酒屋の意味にもなった。ビストロとブラッスリーとは、日本ではあまり区別なく使われている。というかフランスでも境界はあいまいらしい。どちらもフランス語では居酒屋、小さなレストランというくらいの意味になる。

神楽坂にあるブラッスリー グーは、以前から気になっていた。昼も夜も人気があり、常に満席になっているという。岡部敬史さん、イラストレーターの田中小百合さん、トマ子さんと4人で訪問した。田中小百合さんについては、トマ子さんのインタビューに詳しい。リンク先に作品が出ているが味のあるイラストをたくさん描いている。岡部さんと田中さんは会社がすごく近いそうで、業種が近いこともあり意気投合した様子。たまたまではあるが、こういう繋がりができるのは見ていて楽しいものだ。

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ディナーコースは、前菜、主菜、デザートの3品をメニューから選ぶ。これで2,980円という低値段。正直、これだけの質でこの安さは驚きだ。ただ、高田馬場のラミティエなどと比べるとインパクトに欠けるところはある。あちらはより明確なコンセプトが伝わってくるし、店は小ぢんまりとしているが慌ただしさがない。ブラッスリーグーは小さい店ながらも席数は多く、接客がバタバタとしていた。いっぱいにお客さんを入れているので、店員が見きれていないように感じた。ブラッスリーだからしょうがないと言われればそうかもしれないが、ビストロやブラッスリーの難しさはこういうところにある。レストランではないので、客も我慢するというか理解しておかなければいけない部分はある。ブラッスリーを日本語訳すれば食堂とか大衆居酒屋になるのだが、実態はそうではない。少なくとも小さなレストラン並みのサービスは必要だと思う。2,980円が安いと思うのはこういう認識に立ったうえでの話。決して安居酒屋でいいということではない。

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写真は二人分の料理を並べてみた。前菜に鴨のリエットと、赤ピーマンのムース アボカド添え。主菜に、鴨ムネ肉のロースト グリーンペッパーソースと、牛頬肉の赤ワイン煮。デザートに、洋梨のタルト、モンブラン。この店は肉料理が得意のようだ。ボリュームはやや物足りないがしっかりとした調理と質の高さは感じる。肉をやわらかく煮て甘めのソースで食べさせる。好まれる味付けだと思う。

ワインもかなり安い。僕らは2006年のコート・デュ・ローヌ/ギガル3,990円にした。ローヌ地区で最も有名な生産者ギガル。コスパの高いものが多く、手頃なワインでもかなり高い評価を受けている。ブラッスリー グーでは、ワインは5,000円台のものが多く、ただ安いだけでなくコスパのいいものを選んでいるように感じた。



■店名:ブラッスリー グー
■住所:東京都新宿区矢来町82
■電話:03-3268-7157
■営業時間:11:30~14:30、18:00~21:00
■定休日:日曜日


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2011年07月26日

肉イタリアン カルネヤ 牛込神楽坂

すずきBさんからお誘いいただいて、小口綾子さん主宰の「肉祭」に参加させてもらった。会場となったのは、人気の「肉イタリアン」カルネヤ。しかし、肉イタリアンとはいったい何だろうか。カルネヤのカルネとは肉のこと。要するにカルネヤとは肉屋のことだ。それが焼肉屋ではなくて、イタリアンだから面白い。当然、普通のイタリアンと違い肉料理が中心になっている。イタリアンであることを忘れるほど、肉への強いこだわりを感じる。店主の実家が精肉店ということで、小さい頃から肉に接している、生粋の目利きなんだと思う。

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和牛レバーのカルパッチョ 

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エゾジカのカルパッチョ 

この日メインの食材は、門崎丑(かんざきうし)。門崎丑は、岩手県産の黒毛和牛。前沢牛の近親種ということで、ポテンシャルは高そうだ。門崎丑は牧場の考え方がしっかりとしている。飼料は牧場の近くでとれたものにこだわり、抗生物質を一切使わない。銀河高原ビールの搾りかすなども配合しているという。肥育日数は長く、自然の中で牛にストレスをかけないようにゆったりと育てられている。こういう牛が旨くないわけがない。最初にブロックが運ばれてきて、一人一人臭いを嗅がせてくれた。4ヶ月ドライエイジングさせたというだけあって、すごい熟成香がする。この香りだけでも赤ワインが飲めそうだ。

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門崎丑のカルネクルーダー 

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ウズラの塩麹漬け焼き 

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ホルモンとパクチー 

男性は1人1本ワインを持参するルールになっていた。僕が選んだのは、ニコラポテルさんのメゾン、ロッシュドベレーヌ2008。これがファーストヴィンテージ。面白いかなと思ったけど、肉に合わせるにはちょっと軽かった。ただ、グラスの中でぐっと落ち着いたのはさすが。これだけフレッシュだと、魚にも合いそうな気がする。今回の料理には正直ハズレだが、魚にも合う赤ワインとして今後も使えそうな気がする。

門崎丑のカルネクルーダーは美味だった。カルネ(肉)、クルーダ(生)なので、生肉ということでいいだろうか。生肉といえば、ユッケやタルタルといった料理が身近だが、大雑把に言うと、結局どちらも同じものだ。タルタルとは、モンゴル帝国の遊牧民タルタル人のことで、彼らが食べていた生肉料理を指している。それと同じ生食文化が朝鮮半島に伝わって、ユッケになった。強大なモンゴル帝国がユーラシア大陸の東西で残した食文化ということで興味深い。

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門崎丑のイチボ・ランプの炭火焼

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熟成肉のカツレツ 

門崎丑のイチボ・ランプの炭火焼。アブラを溶かして、丁寧にアロゼしたもの。アロゼとは、煮汁や脂を食材にかけることで表面の乾燥を防ぎツヤを出す技術。要するにデグラッセなどと同様、煮汁もアブラも無駄にはしないということだろう。断面も美しく、完璧な仕上り。肉に対するこだわりと愛情がこの品にも表れているように思う。熟成肉のカツレツ。このカツレツの熟成香がすごい。この熟成肉をカツレツにしようと思った発想の勝利だろう。

今回のメンバーは、すずきBさんと主催者の小口綾子さん、ラーメン王石神秀幸さんなど、肉好きな人たちが集まった楽しい会だった。「神の舌を持つ男」は「松坂からフォローされている男」でもあることが判明した。今後の展開に密かに期待したい。



■店名:カルネヤ(CARNEYA )
■住所:東京都新宿区南山伏町3-6 市ヶ谷NHビル1F
■電話:03-5228-3611
■営業時間:12:00~15:00(L.O.14:00)、18:00~24:00(L.O.22:00)
■定休日:月曜日


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2010年11月01日

牛込柳町 つず久

マイミクのむ〜とん♪さんのお誘いで、牛込柳町のつず久で飲み会をすることになりました。つず久は、わさびめしで有名な居酒屋。とんねるずのきたなシュランとかにも出たそうですね。そういえば、テレビの制作会社の人から「面白い居酒屋ないですか?」と聞かれた時、2回ほど「牛込柳町のつず久ですかね」と答えたことがあります。ネタ的に面白くて、酒も料理もしっかりしている本格派。こういう店は誰に対しても紹介しやすいものです。

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お店に着くと、我々が一番乗り。メンバーはまだ誰もいません。狭い店なので、カウンターの奥の方と小さなテーブル2つをなんとなく予約してあるようです。その後、む〜とん♪さんもすぐに到着。お通しはまぐろのづけ。つず久はお通しから違います。刺し盛りは、魚の種類によって、わさび、しょうが、蝦夷わさびなどを分けて食べます。蝦夷わさび旨いですね。刺身に風味が加わります。

つず久は、メニューが面白い店でもあります。いつものように、店内に貼り出された短冊を見ながら、注文する品を考えます。パウル君はもちろんタコ。先日亡くなりましたが、W杯で予想を全て的中させ、有名になったパウル君から取った名前です。ご主人、こういうのは逃しません。我々が注文したのは、由美子のうの花おから(1,000円)。そのあまりの旨さに、名前の由来を聞くのを忘れるほど。これは旨いです。

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もうひとつ変な名前の料理をたのんでみます。中村晃子虹色の湖(1,000円)。これは分からない。世代が違います。7種類の具を入れた、ばくだんですが、7種類だから虹色の湖。中村晃子さんのヒット曲で、1968年に紅白出場したそうです。生まれる前のことなので、よく分かりませんが、ばくだんからこの曲までの道は遠い。つず久ワールドですね。

酒は、む〜とん♪さん持ち込みの「龍力」。純米吟醸、無濾過氷温貯蔵などをいただきます。つず久に来るといつも、む〜とん♪さんが家から持ってきたワインや龍力を飲ませてもらえます。龍力もファンが多い酒ですね。酒に詳しい人ほどハマる、質の高い酒です。

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玉子焼(500円)には、イクラが入っています。これは旨いですねえ。この相性のよさは異常です。するめいか足ほいる焼き(450円)は、酒が進みます。つず久といえば刺身。前半はうまい刺身をつまみつつ、ちびちびと酒を飲みます。後半酒が入ってくると、徐々に酒量も増えて、酒で料理、料理で酒と、飲食共に加速度的に量が増えていきます。酒も料理もどちらも素晴らしい。こんな居酒屋も珍しいのではないでしょうか。

シメは、つず久名物「わさびめし」。釜で炊かれたご飯と、蝦夷わさびが運ばれてきました。北海道に自生する蝦夷山葵をすりおろし、のりと一緒にご飯にのせます。あとは上から醤油をかけるだけというシンプルな料理。食べるときに息を吸うと、気化したわさびが鼻を襲い、つーんとして涙が出るほどです。む〜とん♪さん曰く「初めての人には特に説明はせず、身をもって学んでもらう」。これがつず久の掟です。気化したわさびでつーんとならないためには、息を止めて食べるのが基本。そう教えつつ、自分もつーんとなる常連もいて、こればかりは何度食べても泣きながらになるようです。女将さんが蝦夷山葵をどんどん追加してくれます。頼んでもいないのに、「だめよ~、もっとかけなきゃ」と、山盛りにのせていきます。

家の近くにこんな居酒屋があれば、どんなにいいだろうと、話をしながら帰宅しました。名物の刺身だけでなく、ちょっとした料理なども、何でも旨い店です。何度もこの店に向かわせるのは、わさびめしのためでもあります。やはり、最後のつーんがないと、つず久に来た気がしません。近所にこういう居酒屋があるといいのにと、常連さんがうらやましく思いました。


【以前の記事】
つず久@牛込柳町 3
つず久 牛込柳町 2 わさびめし
つず久 牛込柳町

■店名:つず久(つずく)
■住所:東京都新宿区市谷柳町8
■電話:03-3268-6467


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2009年09月14日

九段 斑鳩(いかるが)

九段下の人気ラーメン店「九段 斑鳩」。鰹節、鯖節、利尻昆布などを使用した魚介系スープと、豚骨と鶏がらで取った動物系スープを合わせる、いわゆるダブルスープの店。スープには特にこだわりがあるようで、化学調味料に頼らず、厳選した体にやさしい材料を使用している。東京のラーメン店の中でも、斑鳩ほど食材やに調理にこだわった店は少ないのではないだろうか。

九段 斑鳩
何年か前にはじめて斑鳩に行った時は、「スープがぬるい」と思った。「乳化させたスープに最適な温度で提供している」などと言われると、そうなのかなと思うけれども、やっぱりラーメンのスープはそれなりに温度が高い方がおいしく感じる。昔のラーメン批評では、「食べ初めの温度と食べ終わる頃の温度が云々・・」という薀蓄があった。最近あまりそういうことを言う人はいないようだが、最初の一口の印象が「ぬるい」では、その後食べ進む箸が止まってしまう。そんなことを感じて、その後、あまり店に足が向かなかった。ところが久しぶりに来てみると、今回は違った。スープの温度が以前より明らかに高い。徐々にそうなっていったのか、意識して変えたのか。いずれにせよ前回よりも格段にうまく感じた。

チャーシュー

麺
特製らー麺880円を注文。特製は、チャーシュー、煮玉子、メンマがサービス価格で追加されるお得メニュー。カウンターに座ったので、厨房が丸見えで、細かいところまで観察することができる。斑鳩がすごいと思うのは、店員さんに無駄な動きがないところ。厨房内は清潔で、よく片付けられている。こういう厨房の店で外すことはほとんどない。

チャーシューや煮玉子は、トロトロで絶妙な状態。一つ一つのパーツの完成度はかなり高い。それらが丼の上に集合する。このクオリティの高さはすごい。なにか迫力のようなものを感じてしまう。スープはマイルドで旨味がある。ネギを使わないというこだわりも面白い。ラーメンにネギはつきもの。「風味を大切にするためネギは入れない」というのは、理屈としては頷けるけれども、実践できる店は少ない。ラーメン店での修行経験がない店主ならではの発想だろう。

杏仁プリン
そして最後に食後の定番、杏仁プリン300円。これはラーメン店のデザートとは思えないほどうまい。ラーメンと杏仁でサッパリと食べる。この組み合わせがいい。シメに杏仁プリンを食べることで、返ってラーメンの満足度が増すのもおもしろい。

斑鳩か変わったのか、僕の味覚が変わったのか。年々、好きになる。万人受けする味で、しかもクオリティが高い。店内が清潔なのもいい。斑鳩ほど人に勧めやすいラーメン店も少ないのではないだろうか。


■店名:九段 斑鳩 (いかるが)
■住所:東京都千代田区九段北1-9-12
■電話:03-3239-2622
■営業時間:11:00~15:00、17:00~23:00/土・祝11:00~16:30、18:00~22:00
■定休日:日曜日


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2009年07月09日

石かわ 神楽坂

神楽坂、毘沙門天の裏側にある和食店「石かわ」。ミシュラン東京2009で、三ツ星に昇格しました。最近は料亭や割烹にも時々行くようになりましたが、きっかけは昨年のサントリー「京都 料亭 割烹特集」でした。京都の料亭・割烹を食べ歩いたのは、貴重な経験でした。東京でも「小十」や「分とく山」など、いくつかお気に入りの和食店はありますが、京料理にはまた違ったよさがあります。毘沙門天の横の細道を進むと、真っ黒な木製の外観が印象的な建物が現れます。和食店にしては斬新な建物。広々とした店かと思いきや、中に入ると、こじんまりとした落ち着いた感じです。店員さんは和服で丁寧なサービスをしてくれる、非常に品のいい店です。

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先付は「白アスパラガス、あん肝、浜防風、黄身酢」。あん肝は最近ではこれが一番。冬場はフレンチでもあん肝が出ることがありますが、やはり和食とは比較にはなりません。揚げ物は「伊勢海老、百合根、蕗のとう」。蕗のとうのかすかな苦味がいい。椀盛は「筍、素麺、木の芽」。筍の香りが春を予感させます。前半は季節の食材が少しずつ出てきました。

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お造りは「鯛のいけじめ」。ほんの少量ですが、直球勝負。このへんで前半をシメている感じです。コースの組み立てはとてもよく、さすがキッチリとしています。「鰤の辛味大根あえ」は見た目も綺麗で、大根の辛味がちょうどいい具合。

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焼物は「金目鯛、海老芋、芽葱」。かすかに山椒の香りがします。ほとんど気づかれないほどですが、少量振りかけています。煮物は「酒粕仕立ての小鍋、鮟鱇、白子、菜の花」。真鱈(まだら)の白子にもほんの少し山椒がかかっていました。

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お食事は「帆立の炊き込みご飯、香の物、味噌椀」。バターをまぶしてあって、和食としてはちょっと変わっています。これはさすがに普通のご飯の方がよかった。お腹いっぱい食べれる店ですが、最後のお食事がバター風味なのはちょっとつらい。デザートは「三色のムース、豌豆、とまと、胡麻、あられのゼリー」。白胡麻、えんどう豆、トマトのムースの三色です。

石かわはさすがに、料理も器もサービスも隙がない。サービスはかなり気を遣ってくれて、会話の邪魔を絶対にしないのはありがたいことです。最後に石川さんが挨拶に来てくれるのも嬉しい。気負いなく丁寧に、やるべきことを淡々とこなす。でもちょっと変わった味付けもあって、和食らしくない。京料理とはまた違った料理を楽しめる店でした。


■店名:石かわ
■住所:東京都新宿区神楽坂5-37 高村ビル 1F
■電話:03-5225-0173
■営業時間:18:00~24:00
■定休日:日曜・祝日


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2009年06月09日

伊勢藤 神楽坂

居酒屋通の岡部さんのお誘いで、神楽坂の伊勢藤に行ってきました。毘沙門天のすぐそばにひっそりと佇む日本家屋。縄のれんがなければ居酒屋の存在に気づかないほどひっそりとしています。伊勢藤の創業は昭和12年、現在の建物は昭和23年に建てたものだそうです。中に入ると、静かに張り詰めた空気が流れています。コポコポと湯が沸く音以外何の音も聞こえません。カウンターの前でお燗の番をしているのがご主人。店内は静まり返っています。

小さな座敷に通されました。席に着くと、岡部さん、Mさんお二人とも正座をしています。「なんで正座してるんですか?」と聞くと、「しっ!静かに・・」。なぜ静かにしなければならないのだろうかと、疑問に思いつつ、そのまま4人正座して、お通しが来るまで黙って待ちます。これではまともな会話すらできません。岡部さんはこの状態を面白がっているように見えますが、実際はどうなのでしょう。初訪なので、このへんの感覚がつかめません。

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伊勢藤では、大きな声を出すことはできません。話をする時はひそひそ声が基本。少しお酒が入って盛り上がってきたカウンターのお客さんは、「静かにしてください」と注意されていました。ここでは酔っ払ってはいけません。

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酒は「白鷹」のみ。「お燗でよろしいですか?」とだけ聞かれます。もちろんお燗です。日替わりのお通しは1汁4菜。この日は、ウニ、豆、たけのこ、鴨といったラインナップ。

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「御用があれば鳴らしてください」と大きな鈴が渡されます。これは罠でしょうか。こんなもの鳴らしたら怒られるに決まってます。酒の追加など、どうしても鳴らさなければいけない時は、ごくごく慎重に。ゆっくり持ち上げて、少し傾けると、ガランと小さく鳴りました。そのかすかな音を聞き分けて、すぐにお店の方が来てくれます。

なんだかんだ言って、酒を何度もお替りしました。でも緊張しているせいか、それほど酔いがまわりません。ちょっといい気分になってきた頃、次の店に行くことにしました。お会計は一人3,000円いかないくらい。それほど飲んでないし、食べてもいません。それでも上質な時間を過ごした満足感は、何ものにも変えがたい。さすがに老舗中の老舗。ただならぬ空気が流れる素晴らしい居酒屋でした。


■店名:伊勢藤
■住所:東京都新宿区神楽坂4-2
■電話:03-3260-6363
■営業時間:17:00~20:30
■定休日:土曜・日曜・祝日
2009.5.20

東京都新宿区神楽坂4-2

2009年04月22日

小笠原伯爵邸 若松河田

昨年、家族で入籍のお祝いをしてもらいました。奥さんのお母さんから「お店はどこがいい?」と聞かれ、「小笠原伯爵邸がいい!」と無邪気に答えてしまいました。噂には聞いていたものの、なかなか訪れる機会のなかった、念願の小笠原伯爵邸への初訪問がようやく適いました。

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地図を頼りに伯爵邸に向かいます。駅前にそれらしき洋館がありますが、看板が出てないので、イマイチ自信がもてません。一旦駅まで戻って人に聞くと、やはりこの洋館でした。奥に庭もあって、綺麗にライトアップされた雰囲気のいい建物です。でもこんな駅前にあるとは意外でした。

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柔らかく火入れした蛸(タコ)とポテトのコンフィ

入籍の記念に、白無垢と紋付袴で写真撮影。さすがプロだけに、スタジオは最高の状態。ものすごく綺麗な写真が撮れた。そんな話をしながら、「イベリコハムと黒オリーブのグリッシーニ」を4人でポリポリ食べる。グリッシーニに思い入れのない僕ですが、これはかなりおいしいグリッシーニでした。そしてすぐに「柔らかく火入れした蛸(タコ)とポテトのコンフィ」が運ばれてきます。泡のソースは何ともいえない繊細な香り。

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卵のスフレ、秋の茸とトリュフ

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「卵のスフレ、秋の茸とトリュフ」のビジュアルは、巨大なマシュマロのよう。開けるとふわふわな中から卵が顔を出します。これはなかなか意外で楽しい。

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ブルーベリーのガスパッチョ 小海老添え

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イベリコ豚の塊が運ばれてきて、お願いすると削って出してもらえます。これがかなりの美味で、これまで食べた中ではかなり上位にくるおいしさでした。小笠原伯爵邸で最も印象深かったのは、このイベリコでした。

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優しく火入れしたフォアグラとフォアグラのマリネ

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帆立貝のプランチャ サフラン風味ソース

プランチャとは、スペインの鉄板焼きのこと。でも鉄板焼きとは思えないふわふわの帆立貝。フライパンとどうちがうのか、このへんはちょっと疑問。

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墨いか うにのアロス メロッソ

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小いかのプランチャ 小松菜とそのクーリ クロロフィラ

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鱸(スズキ)、青りんごのピューレ 青梗菜で包んだ赤座海老 マラガワイン風味

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和牛サーロイン 里芋のクレモッソ エシャロットのカラメリゼ添え

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メロンとミントの小さなスープ

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マンチェゴチーズ、シナモン風味のパイナップル ココナッツとジャマイカラム

料理あっさりとして食べやすく、味はいいのですが、特別に印象に残るほどの強さがない。古めかしく豪華な建物や、親切なサービスは特筆すべき特徴です。それに対して料理は、豪華というよりも素朴な印象。ただし、記念日にはこのくらいの方がいいのかもしれません。建物は豪華でも、料理がギラギラとしていないのが、この店の品のよさではないでしょか。

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入籍の記念と言うことで、お祝いのプレートも用意してくれていました。こういう心遣いがうれしい。小笠原伯爵邸はサービスに心がこもっています。

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食事の後、スタッフの方が建物内を案内してくれます。ゆったりと時間を費やして、一組のお客さんを大切にする姿勢はいいですね。余裕と言うか、自信のようなものが伝わってきます。

お客さんはたくさん入っていましたが、それでもゆったりとした気分で食事ができるほど、建物は広々としています。サービスも雰囲気もいいし、スペースもゆったりとしているということで、かなりいい気分で食事できます。やはりレストランに求められるのは料理だけではありません。この店のホスピタリティーは客の満足度を高める効果があると思います。

■店名:小笠原伯爵邸
■住所:東京都新宿区河田町10-10
■電話:03-3359-5830
■営業時間:11:30~15:00、18:00~23:00
■定休日:無休
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東京都新宿区河田町10-10

2008年07月25日

つず久@牛込柳町 3

つず久の魅力は数え切れないほどありますが、その中でも特筆すべき魅力の一つがメニューの面白さ!前回の続きですが、今回は面白メニューも登場します。

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マグロ焼き
背ビレのあたりだそうです。脂身がウマい。つず久は刺身盛りが名物ですが、焼きもなかなかのもんです。 

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ひめたけ
みんなでワシワシと皮をむきます。これは香ばしくてウマいですねぇ。全員無言で皮をむく・・と言いたいところですが、みんな基本お喋りなので「うおっ!」とか「うめっ」とか言いながらワイワイ食べました。

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玉子焼き
ネギが入っていてふわふわ。う~ん、これもウマい。つず久はなんでもウマいな。近くに引っ越したいくらいです。

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男と女
出ました、ヘンテコメニュー。「なんで男と女って言うんですか?」と野暮な質問をストレートに女将にぶつける。「男と女はネバネバしてるからよっ!」・・・まあ、そんな感じのネーミングが面白い店でもあります。

【参加者】
「【このブログがすごい!】BLOG」岡部敬史さん
「今日も天気がいい」aquiさん
「東京グルメ 居酒屋訪問記」M(エム)さん

■店名:つず久(つずく)
■住所:東京都新宿区市谷柳町8
■電話:03-3268-6467


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2008年06月27日

つず久 牛込柳町 2 わさびめし

お酒大好きなコチラが最近日本酒にハマリ気味ということで、まずは牛込柳町のつず久へ。「つずひさ」ではなくて「つずく」と読みます。毎日「あるもの」をひたすらUPし続けているブロガーさんも急遽参加。あるものとは?コチラをご覧ください。

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つず久名物「わさびめし」です。北海道に自生するという蝦夷山葵をすり下ろし、のりと一緒にご飯の上に載せます。あとは醤油をかけるだけというシンプルな料理。のりと醤油とご飯と蝦夷山葵をグチャグチャにかき混ぜて一緒にほうばると、香りが一体となって口内に広がる。食べるときに息を吸うと気化したわさびがつーんと鼻をついて涙が出るほどツライのでご注意を。息を止めて食べるのが基本です。

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刺身盛り。つず久のもう一つの名物がこちら。いつも新鮮なネタが大量に出てきます。

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清泉(きよいずみ)。日本酒を飲みに来たのに料理のすごさに圧倒されてしまいます。清泉は「夏子の酒」のモデルになった蔵久須美酒造の酒だそうです。

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わさびめしはシメの定番。みんな2杯目3杯目と次々おかわりするので蝦夷山葵がどんどん追加されていきます。狭い店内は2人客がベスト。今回はカウンターに4人並んだのであまりお話できませんでしたが、どうやらコチラも3杯おかわりしたようです。

前回は初訪問でつず久の素晴らしさに驚きの連続。今回はまた違ったよさを発見できて益々つず久が好きになりました。それにしても「わさびめし」はすごい。こんな強烈な名物料理のある居酒屋は少ないでしょう。

【参加者】
「【このブログがすごい!】BLOG」岡部敬史さん
「今日も天気がいい」aquiさん
「東京グルメ 居酒屋訪問記」M(エム)さん

■店名:つず久(つずく)
■住所:東京都新宿区市谷柳町8
■電話:03-3268-6467


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2007年12月20日

つず久 牛込柳町

マイミクさんのお誘いで牛込柳町のつず久に行ってきました。「つずひさ」ではなく「つずく」と読むそうです。かなり有名な店だそうで、店内お客さんでいっぱいでした。つず久といえば、わさびめし。その説明は下の方にあります。

※メニューはマイミクさんの日記を参考にしました。

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刺し盛り

つず久名物だそうです。

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お通し(魚フライ)

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ぶりっ子の煮物

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生ししゃも

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みなさんかなり飲まれる方ばかり。お酒は次々と出てきます。

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もずくしゃぶしゃぶ

これもつず久の名物。

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ポン酢でいただきます。これは最後にお湯で割って飲むと旨い。

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玉子焼(いくらネギ入り)500円

玉子を5個も使っているそうです。これもつず久名物。

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とうもろ

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自家製オイルサーディン

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わさびめし500円

つず久といえば、わさびめし。慣れないとむせてしまいます。
マイミクさんから詳細な説明を受けて食べたので、むせている人は少なかったようです。

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店内にあるわさびめしの説明文↓
「北海道の原野に自生する“えぞわさび”をすりおろし、炊きたての越後米の釜飯にまぶしてお召し上がり頂く素朴な料理です。当店つず久が日本で、世界で、初めてご提供致します。是非ご賞味下さい。」

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珍しいものばかり堪能しました。またわさびめし食べに行きたい。